100円しかもっていなかった
アイスコーヒーはじめました。
とローソンの店内のポップに書いてあったのが目に入った。
値段は100円らしい。
なんでわざわざ歩いて行ったのか、なにかの用事があったのか、今は覚えてないけれど、たどり着いたこのコンビニに来るのは最寄りとはいえそこそこ歩く。外はすごく暑くて僕の首のまわりにはじっとりと汗がたれていた。
大の大人が所持金100円で徘徊するのは妻に言わせれば正気ではないらしい、当時はまだペイペイみたいなのもなく、おサイフケータイ?僕のスマホが対応しているのかすら知らなかったし今も知らないよ。
ソリッドに所持金が100円。
休日のキダタローは自宅前に車を止めて剥き身で洗車をしているらしい、ソリッドに所持金100円というのはそれほどまでにリスキーな事のようです、紳士淑女その他少数派のみなさん、きちんとお金を持ってでかけましょう、くれぐれも。
暑さにマイッていた僕は無性に甘んめいものが飲みたくて店内をぐるりと、一周すればかいた汗がひくくらいにゆっくりと見てまわる。
100円だと水にうっすいフレーバーを入れたみたいなやつしか買えない!
やはり濃いものが飲みたかった、東南アジアの国々でははっきりとした味のものが好まれる、そういうことが起きていたのだろう。
あっ!と気づく、アイスコーヒーにシロップとミルクをドバドバ入れたら甘んめい飲み物ができるんじゃね?
さっとレジに向かいアイスコーヒーって本当に100円で買えますか?と、税別か?税込みか?と、聞こうと思った
「あ、あいすこ…」
はーい、といって店員はレジを離れ奥のコーヒーマシンへ
オーダーじゃねえ!!オーダーじゃないんだよ!!
しょ、消費税!今の俺は剥き身のキダタローなんだよぉ!!
ガリガリと豆がくだかれブイブイと抽出されているその間、僕はドッキドキしていた、電話が鳴ったフリして店外に逃げるか…いや、この緑の募金箱をアレするか…知略をめぐらせる。
はーい、さっきと寸分違わないトーンののんきな声で渡された冷たいアイスコーヒーはちゃんと100円で買えました。
シロップをメチャ入れてミルクは遠慮してひとつだけ入れて飲んだ、甘んめくて美味かったよ。そりゃあもう美味かった。
シン・ムイチモンになった僕は、とある番組のゲストでキダタロー先生が「どうもー、ピカチュウでーす!」と元気いっぱいに登場した時くらい、ゴキゲン気分でちょっと遠回りして帰ったよ。
それから数年、缶コーヒーはモチロン、コーヒー牛乳であっても好んで飲まなかった僕は違いのわかる男にジョブチェンジしていて、今は専らブラックだぜ。
だばだーだーばだばだーだばだー
こんな事を書いた店主のお店はこちらhttps://opossum.thebase.in/
https://www.instagram.com/opossum.green
古い例えは検索各々で。

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